「記憶」を糧に、未来へつなぐーーー1950年生まれの著者は、兄弟姉妹の多い福島県双葉町の貧しい農家に生まれた。旅人、ホームレスなど、宿を求める者を暖かく迎えるという、豊かな両親の精神風土の中で、リベラルな精神を養った。
介護の仕事に従事し、介護の視点から、世相を鋭く分析してきた著者が、混沌とした社会の底にある、変えてはならないものの「かたち」を次世代に伝えたい、という希望の労作であり、
日記と新聞記事、一族の証言、自らの記憶を頼りに、「現代」という時代のなりたちを描き切ろうとする渾身の労作である。

今日を楽しく ゆっくり眠ろう!ーーーとつぜん、死が宣告された。半年も生きられないと医師に告げられ、死の陰におびえながら、次世代に、自分の思いを残すという目的を遂げようと、強く思い立つ。それが本書との合本
『「記憶」を糧に、未来へつなぐ』である。
焦りながら、もう少し生きたい、まだ死ねない、と念じつつ、3年間、あるときは病院で、あるときは人と語りながら一文字一文字刻んできた。がんは、からだをむしばむが、思いは強くなるばかり。だんだん、がんとも親しんできた。
思えば、悪くない人生だった。人の幸不幸なんて比較できないし、するべきでもない。感謝することばかりだ。悲しいことも少なくないけれど、今日は楽しく生きよう、ゆっくり眠ろう!それが人生だ!

目次
   1.2020年、健康自慢の私が「がん!」
   2.「病名告知」が「死の宣告」?
   3.入院━━セカンドオピニオン━━転院・手術、とりあえず生還
   4. 2021年、軽快期━━さまざまな死
   5.2022年、リンパ節遠隔転移━━再発
   6.抗がん剤投与
   7.コロナに罹患
   8.生物としてのヒト━━死すべきもの
   9. 副作用が定型化してきた
   10.どうせ死ぬなら・・・楽しい時で満たそう
   11.2023年6月、デュルバルマブ投与始まる
   12.抗がん剤投与終了、3年目のがん遺伝子プロファイシング検査
   13.したいことを一つ一つ実現していく
   14.LIVING生きていく Well-being(ウェルビーング、しあわせ)
   15. ゲノム治験に参加━━闘病は続く
   16.改めて「人生の終焉」について

 
「記憶」を糧に、未来へつなぐ & 今日を楽しく ゆっくり眠ろう!

税込1,100円
(本体:1,000円 + 消費税 10%)
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