*とくにティーンエイジャーに読んでもらいたい本  実話をもとに、 山と友情と高校応援団の爽快な物語り  友との山行で遭難した主人公は、明治生まれのしっかり者の婆ちゃんに育てられた自らを回想します。 昭和20年代はじめ、日本は、アジア太平洋戦争に敗れ、空襲でほとんどの都市が灰燼(かいじん)に帰しました。焼け跡から、ようやく希望の火が人々の心の中に灯されるころ、主人公は生まれます。 五歳の主人公はみずから靴磨きをはじめ、カエル、すずめ、ヘビなどを捕まえて、「婆ちゃん」が守る家を手伝います。日本人の多くが貧困の中にあり、子どももまた多くがお腹をすかせていました。 少年は、小学校にあがると、包丁研ぎのアルバイトをはじめ、担任教師にいじめられながらも、へこたれずに独立心を養って成長します。中学では、新聞配達、牛乳配達で稼ぎ、警察柔道でからだを鍛え、科学部の秀才・多田との友情を温めます。  高校に入ると、ひょんなことから、泥臭い応援指導部に入部することになり、いきがかりで指導部長になってしまいます。「卑怯憎むべし」という信念のもと、婆ちゃんっ子の主人公は、高校一年にして「硬派」の応援指導部の大改革に着手します。 そのうえで、近くにある朝鮮学校との歴史的な争いに終止符を打つべく、両校の調停に乗り出します。当時、朝鮮学校のあるところでは、周囲の日本の高校との間に深い確執(かくしつ)があり、商店街を巻き込んで抗争していました。

 
夜明けの応援団

税込1,100円
(本体:1,000円 + 消費税 10%)
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